Taste of Achar

ボリウッド映画とインド生活時の忘備録。。。

Rani Mukerji(ラニー・ムケルジー)

Bollywood Star file.2

Rani Mukerji

本名: 同じ 現在43歳 既婚、1児の母。

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この人は初めて実物を見たボリウッドスター。

自分にとってインド映画において重要な女優が2人いますがRaniはそのうちの一人。

特別好きであるとか、演力が高いという評価をしているのではなく、ボリウッド映画を観てきたことにおいて特別重要人物ということです。

自分とRaniとの馴れ初めは別途記載しているので省略。。。

hirobkk.hatenablog.com

 

初めて見たときの印象はかわいらしい女優だけど、やけに肌を白く見せようとしているなあ~と感じましたが、自分の意志でどうこうできるキャリアと年齢(19歳)ではなかったと思うのでしかたがなかったのかな?

 

セクシー系でもなく特別美人だとも思わないのですが、持っている雰囲気が好きなんですよね。

 

 

経歴

後術しますが、ムケルジー一家は有名な映画一族。

しかしRaniは当初映画関連の職業に興味を持たず何か別の職業に就きたいと考えていたそうです。

2001年 Thr Tribune , Chandhigarhのインタヴューでこのように答えてます。

『there were already too many actresses at home and I wanted to be someone different. 』

既に家には沢山の女優がいたので、女優とは別のものになりたかった。

その為か、ハイスクールでは" ホームサイエンス "を取得。またタイの古典舞踊" オリッシー(odissi)"のトレーニングもします。

そんな彼女に女優としてのキャリアをスタートさせたのはSalim Khan

Salman , Arbaaz , Sohail Khanの父で2番目の妻は元祖セクシーダンサー兼女優のHelen.

SalimはRaniが16歳の時に自信が共同制作を務めるAa Gale Lag Jaa(1994)のヒロインをオファー、これはまだ若すぎると父の反対があったので拒否(ヒロインはUrmila Matondkarに)。Salim叔父はこれに諦めず1996年に再オファー!これには母の勧めもありオファーを受けます、Raniは撮影前に演技学校(今もムンバイにあるRoshan Taneja'Acting School)でレッスンを受けるなど準備をしてから望みます。

 

ボリウッドデヴュー

そして1996年Raja Ki Aayegi Baraatボリウッドデビュー!

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この作品で共演したShadaab Khanとのダブルデヴューでしたが、Raniより彼の方に注目されていたのでしょう。なんせインドで最大の悪役Gabbar Singh(Sholay/1975)を演じたAmjad Khanの息子です。サポートキャストもDivya Dutta, Mohnish Behl, Gulshan Groverとなかなか味のある俳優をそろえてましたが、ストーリーにまとまりがなくヒットするまでには至りませんでした。

1997年は出演がありませんでしたが、2作目のVikram Bhatt監督" Ghulam(1998) "でAamir Khanと共演。映画はヒットを飛ばしRaniの演技も評価されます。

 

初のFilmfare Award受賞

そして次作はBlockbuster Movie " Kuch Kuch Hota Hai(1998)/Karan Johar監督 "でセカンドヒロインを演じいきなりFilmfare Award for Best Supporting Actressを受賞!!!

この時まだデヴュー3作目にして20歳です。

ここでドーンと上がります、しかし2000年代に入ってから年間5~6本の作品に出演を続けますが、なかなか単独ヒロインでのヒットがでません。

 

ブレイク

彼女を単独ヒロインとしての地位を確立させたのは" Saathiya(2002) " 共演が同年デヴューで2世代俳優として注目されていたVivek Oberoiというのもあり映画はヒットしRaniの演技も評価されます。

Saathiya以降はRaniも少し作品を選ぶようになったんですかね?

2002以前はなんでもかんでも出演してたように見えますが2003以降はしょーもない作品に出ることが少なく演技の評価も上げます。

 

絶頂期

この2003-2006年が彼女の絶頂期にあたり完全にボリウッドのトップ女優となります。ざっと上げると👇

Chalte Chalte(2003) - Filmfare Award for Best Actressノミネート
Yuva(2004) - Filmfare Award for Best Supporting Actress受賞
Hum Tum(2004) - Filmfare Award for Best Actress受賞
Veer-Zaara(2004) - Filmfare Award for Best Supporting Actressノミネート
Black(2005) - Filmfare Award for Best Actress受賞
Bunty Aur Babli(2005) - Filmfare Award for Best Actressノミネート
Kabhi Alvida Naa Kehna(2006) - Filmfare Award for Best Actress受賞

圧巻は2004年3作に出演しFilmfareで主演と助演を受賞!

*個人的には主演女優賞はVeer-ZaaraのPreity Zintaですが、Preityは前年のKal Ho Naa Hoで受賞してるのでRaniにいったのかな?

 

低迷期

2006年のBaabul以降再び出演作の作風に変化がでます。

大人のロマンスやドラマではなく少し年齢層を下げたファミリーや子供向けの映画に出演をします。*コールガールを演じたLaaga Chunari Mein Daag(2007)は例外

この2007-2009年し出演したRaniの演技は批評家からの受けが悪く、ほぼすべての作品がYash Raj FilmだったことからYRF専用女優などと皮肉を受けます。

減量などをして役作りに努めますがうまくいかず2010年は出演作がありませんでした。

 

再起

またまた作風に変化が訪れます。

2011年からは犯罪スリラー的な作品に出演。

1999年のJessica Lal殺人事件をテーマにしたNo One Killed Jessica(1999)で事件の真相に迫るジャーナリスト役を好演。この演技でBlack(2005) 以来6年ぶりにFilmfare Awards(Best Supporting Actress)を受賞!

2012にはAamir Khan , Kareena Kapoor共演のTalaash: The Answer Lies Withinでも好演。

2009年までと変わってシリアスで重い雰囲気の映画への出演が増え再度ピークを迎えた感があります。

その後もサスペンス系の映画に出ていますが2013年のBombay Talkies以降彼女の作品は見ておらずMardaani(2014)あたりは見ないといけないなあと思ってます。

あまりプライベートをメディアに語らないRaniですが、交際相手が大物すぎて常に話題に取り上げられてしまいます。それも2014年に現YRFの会長兼プロデューサーのAditya Chopraと結婚し落ち着き、2015年には出産などもあり2015-2017は映画出演はありませんでした。2018年にスクリーンにカムバック後は、年1本ペースで出演し2021年にはBunty Aur Babli(2005)の続編

【Bunty Aur Babli 2】がアナウンスされ撮影も終了していますが、コロナウィルスの影響で未だ公開に至ってません。

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Rani Mukerjiおススメ5本!

現在まで50作に出演(特別出演含め)しておりそのうちの39作品を観ていました。近々の5作品は見ていないのでそれまでは45分の39とかなりの鑑賞率です。

その中からおススメの5本を紹介!

Chalte Chalte(2003)

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2000-2009年の間Shah Rukh Khanとは最低でも年間1作品は共演をしてますが、単独でLeading Roleを務めている作品は意外と少ないんですね。Chalte Chalteはほぼ主演二人の世界で作られている作品。

それなりにヒットはしましたが、印象に残るような名作ではなく、かる~く見れるラブコメディです。トラックの運ちゃんと金持ちのファッションデザイナーのラブストーリーというインドでは非現実的な話ですがこれを突っ込むのは野暮です。

音楽は映画の雰囲気にあったいい曲がそろっており無難な出来。

Suno Na Suno Na


Suno Na Suno Na Full HD (Video Song) Chalte Chalte | Shahrukh Khan, Rani Mukherjee

ギリシャでのロケですがインド映画ではあまりないですね。。

 

Paheli(2005)

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本作はDuvidha(1973)のリメイクで原作はラジャスターンに伝わる民話をVijaydan Dethaが小説化したもの。

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『夫になりたかった幽霊』で日本の映画祭でも上映されたので見た方もいるかもしれませんね。

主演を演じたRaisa Padamseeさんはインド-フランスのハーフで出演時ヒンドゥー語は話せず。

 

Paheliの方

興行的にはコケましたが、出演者の衣装、ハーヴェリー、ラジャスタンの風景が素晴らしい。

またこの映画のRaniは本当に美しい。。

ラジャスターンの民族衣装をきて踊る姿も見事!

Kangna Re


'Kangna Re' | Paheli | Rani mukherjee, Shahrukh Khan

撮影はラジャスターン州のJaipur周辺でJaipurのNarain Niwas PalaceやShekhawati地方が美しい。特にShekhawatiは初めてインドに行った際、騙されて訳も解らず訪れた場所なのにとても感動したのを思い出します。

 

Saathiya(2002)

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Mani Ratnam監督のタミル映画Alaipayuthey(2000) のリメイク。Ratnam監督は本作でもプロデューサーの一人に名を連ねており、音楽はA. R. Rahmanが2作とも手掛けます。

前半の結婚までのプロセスは少しChalte Chalteと似てますが雰囲気は重い。。中盤以降スター2名が特別出演し『おっ!』と思わせます。

いろいろな問題、アクシデントを乗り越えハッピーエンドで終わるというお約束の展開ですが、A. R. Rahmanが手掛ける音楽が素晴らしい。Rahmanにとっては珍しいことではありませんが、同年の賞を総ナメしてます。

また、Vivek Oberoiは同年デヴュー、二世俳優(父は個性は俳優のSuresh Oberoi)、film actingの博士号取得者などのステータスがあるとは言えあのルックスで二枚目俳優として売っていたのが今となっては路線を外していたのかな?と思わせます。

 

Badal(2000)

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Bobby Deol編では1位をつける個人的高評価作品!

 

achar.pssamphran.com

 

明るい、騒ぐ、踊ると初期のRaniの魅力満点の作品!

Tujhe Dekh Ke


Tujhe Dekh Ke Full Song | Badal | Bobby Deol | Rani Mukherjee

Raniは同年代のボリウッド女優の中でも1m56cmと背が低いのですが、元気の良さでカバーしてます。

 

Black(2005)

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 盲ろう者とその教師を描いた作品。。。

そうですこれはヘレン・ケラーとアン・サリヴァンの物語がベースとなってます。小さいときにたまたまTVでやっていた『奇跡の人』を見てヘレン・ケラーを知り、劇中のサリヴァン先生の強烈な指導に驚いたものです。

BlackではAmitabh Bachchanが先生役をやりますが、奇跡の人でアン・サリヴァン役を演じたアン・バンクロフトの上をいく過激さでした。

食事を教える場面なんか、食べ物をひっくり返した事に腹を立てて個人的にイライラしてひっぱたいてんじゃないのか?と思わせる突発さです。

ヘレン・ケラーの物語と違う所は最後に先生との再会シーンを持ってくるのですが、先生は既に重度のアルツハイマー病を発症しており彼女の事を覚えていない場面。。

この辺りは涙なくしては見られません。。

 

この映画は監督のSanjay Leela Bhansaliが持っている映像を美しく見せる技術と感性、RaniとAmitabh Bachchanのキャスティングと二人の演技、子役のAyesha Kapurの恐るべき演技力などがパーフェクトにマッチしたため最高の作品が出来上がったと言っていいでしょう!

Filmfare Awardsでは史上最多11部門の受賞!主要4部門(監督賞、作品賞、主演男優賞、主演女優賞)を獲得。

ロマンス、娯楽映画が評価されてきたFilmfare Awardsの中でダンスなど娯楽要素のないBlackがこのような賞をとったのは異例の事です。

 

Rani作品という枠に関わらず必見の作品です。

 

因みに本作は『奇跡の人』の非公式リメイク作品であり、2013年にトルコで正式にリメイク(Benim Dünyam/2013)された作品。

 

*2000年代後半以降は少し路線が変わりあまり自分の好みの役はやってません。

Thoda Pyaar Thoda Magic(2008)なんかは可愛らしくてよかったですけどね。。。

 

ムケルジー

一般的にMukherjee-Samarth familyでひとくくりにされることが多い一家ですが、これは映画監督でRaniの親戚叔父であるShomu Mukherjeeが女優のTanuja Samarthと結婚したことから始まります。

そこを含めて近年Bollywoodで活躍したファミリーを挙げます。

 

Sashadhar Mukherjee

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ムケルジーピラミッドの頂点。

Raniの祖父の弟さんです。もちろん自分もよくは知らない方ですが1930年代にBombay Talkies(1930年代~1950年代のボリウッド創成期の映画スタジオ、看板俳優は名優Ashok Kumar)で映画製作のキャリアをスタートさせた伝説の人です。

奥さんはAshok Kumarの妹でSatirani Ganguly

Raniの祖父は映画とは関わっていなかったので映画一家としては直系とは言えないかもしれませんね。

 

Ram Mukherjee

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Raniの父、映画監督

代表作はDilip Kumar, Vyjayanthimala共演のLeader(1964)。叔父であるSashadhar Mukherjeeがプロデュースしてます。

 

Sashadhar Mukherjeeの6人の子供の内3人が映画人として名を残しています。

ただ3人とも大きな成功はしていませんでした。

それでも孫達はなかなかのメンバーです。

3男Deb Mukherjeeの娘SunitaはAshutosh Gowariker(映画監督:Lagaan(2001),Swades(2004),Jodhaa Akbar(2008)など)の奥さんであり、2番目の奥さんとの子供であるAyan Mukerjiは映画監督(Wake Up Sid(2009),Yeh Jawaani Hai Deewani(2013))

4男Shomu Mukherjeeは女優Tanujaとの間にKajolとTanishaと二人の娘がいます。

 

Kajol

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説明不要!

1990年代から2000年代にかけてのTop女優!

Ajay Devganと1999年に結婚し、Kabhi Khushi Kabhie Gham...(2001)以降はスクリーンから離れますが現在はカムバックし年1本ペースで出演してます。Filmfare Awardsはノミネート12回、受賞6回と勝率5割。カムバック後に主演女優賞を2回とってるところがすごい!

本名は旧姓Kajol Mukerji、現Kajol Devgan)

 

Tanishaa

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出演作を何本か見ているようですが、Neal 'n' Nikki(2005)くらいしか印象に残ってませんね。

 

まとめ

最近のRani作品は見ていないので、機会を見つけてMardaani(2014)辺りは見ておきたいですね。。2020年はBunty Aur Babli 2のみのアナウンスですがこれはパスするでしょう。。。

5年周期くらいで作風を変えてきたRaniですが、やはり2000年から2005年くらいの作品に彼女の魅力が詰まっています。Raniを見るならまずはその時期の作品からみるべきでしょう。。。

 

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